某大手Sier プロダクト保守サポート部門

案件

顧客業種:某大手Sier プロダクト保守サポート部門 導入規模:中・小規模

OTRS導入の背景

お客様のプロダクトおよびインフラシステムの保守サポート対応およびお問い合わせ管理において、従来はメールによる問い合わせ対応および、顧客情報、インシデント情報管理をエクセルにより行っていたが、顧客数の増加とともに、インシデントの対応漏れを防ぐためのシステム化および顧客情報管理との一元化を目指して、OTRS導入に踏み切った。

導入の範囲

お客システムにおいては、ソフトウェアプロダクトの保守サポート業務、インフラシステムの保守サポートの二業務におけるインシデント管理対応が今回の範囲となる。また、インシデント管理業務における役割は、インシデント管理者(=ディスパッチ担当者)、保守サポート担当者(一次担当)、OSベンダー(二次担当)の3階層が存在したが、このうち、二次担当を除く、インシデント管理者および一次担当者までをOTRS利用範囲とした。

構築フェーズ

要件定義・設計

今回はOTRSのシステム化と同時に、ワークフローの確定も並行して実施する必要があった。従来はインシデント管理者(ディスパッチャー)の立ち位置が曖昧で、一次担当者が兼任する形であったが、システム化と並行して、役割分担を明確にした。

各入力項目に関しては、既存の運用がメール対応のみであり、別段エクセルでの管理は顧客別インシデントカウント程度のものであったことから、OTRS基本機能のみで事足りる結果となった。

インシデント受付方法は、当初はOTRS顧客UI受付のみを対象とする予定であったが、顧客ヒアリングの結果、IE6のユーザーが存在するということで(OTRS顧客UIはIE7以降の対応)、今回はメール受付(メール自動取り込み)、電話受付による(インシデント管理者が)起票を並行して利用することなった。

導入〜テストフェーズ

今回のシステム導入先はOTRSシステムの安定的稼働と運用の容易さを求めた結果、Amazon Web Service を活用することとなった。社内サーバでなくクラウドシステムであったことから、弊社から遠隔導入および遠隔テストを実施した為、導入コストとしては削減することが可能であった。

運用フェーズ

顧客向け WebUIを用いる顧客が全国にあるため、レクチャー会開催は難しいと判断し、平易な利用マニュアルの作成を行い、配布することとなった。