情報提供依頼書(RFI)とは?RFPとの違いや記載する項目、メリットを解説

「情報提供依頼書は何のために作成するのか」「提案依頼書(RFP)と何が違うのか」といった疑問を抱える方もいるのではないでしょうか。情報提供依頼書を作成することで、ベンダーから最新情報を集めたり、自社の要求事項を整理したりすることが可能です。

本記事では、情報提供依頼書(RFI)の概要やRFPとの違い、記載する項目、メリットについて詳しく解説します。

1. 情報提供依頼書(RFI)とは

情報提供依頼書とは、企業が新しい製品やサービスの導入を検討する際に、複数のベンダーから情報を収集するための文書です。情報提供依頼書を意味するRequest For Informationの頭文字を取って、RFIと表記される場合もあります。

情報提供依頼書は提案依頼書のように具体的な提案や契約を求めるものではなく、市場調査やベンダーのスクリーニングなどが主な目的です。情報提供依頼書の作成を通じて、企業は市場の最新情報を把握し、最適なベンダー選定のための基礎情報を得ることができます。

 

■情報提供依頼書を作成する目的

情報提供依頼書を作成する目的は、現在の市場にどのような製品やサービスが存在するのかを把握することです。最新の市場情報を効率的に収集でき、自社のニーズに合った選択肢を見つけることができます。

また、ベンダーの能力や提供可能なサービスを評価することも、情報提供依頼書を作成する目的です。情報提供依頼書を通じて各ベンダーの技術力や実績を比較することができ、適切な候補を絞り込む手助けとなります。

さらに、情報提供依頼書は提案依頼書を作成する前段階として機能する文書でもあります。提案依頼書で得た情報をもとに具体的な要求事項を情報提供依頼書に反映させることで、より効果的な提案を受けることが可能です。

 

■提案依頼書(RFP)との違い

提案依頼書(RFP)と情報提供依頼書(RFI)は共に企業が外部から情報を集めるための文書ですが、作成する目的とタイミングに違いがあります。

情報提供依頼書の主な目的は、特定の製品やサービスに関する情報を幅広く集めることです。情報提供依頼書は一般的に質問が広範で、回答者に対して詳細な情報提供を求めるものではありません。

一方、提案依頼書は具体的な提案を求めるための文書で、既にある程度の選択肢が絞られており、具体的な条件や要件に基づいて詳細な提案を求める際に使用されます。

情報提供依頼書を作成するのが市場調査や情報収集を目的とした初期段階だとすると、提案依頼書を作成するのは具体的な提案を求める段階と言えるでしょう。

 

■見積依頼書との違い

情報提供依頼書(RFI)と見積依頼書はどちらも企業間の取引やプロジェクトにおいて重要な役割を果たしますが、作成する目的やタイミングに違いがあります。

情報提供依頼書を作成する主な目的は市場調査や情報収集で、作成するのは企業が新しい製品やサービスの導入を検討するタイミングです。一方、見積依頼書は具体的な製品やサービスの提供に関する価格や条件をベンダーから提示してもらうための文書で、すでに導入する製品やサービスの詳細が決まっている段階で作成します。

情報提供依頼書が情報収集を重視しているのに対し、見積依頼書は価格や契約条件の確認を重視している点が特徴です。

 

 

2. 情報提供依頼書(RFI)に記載すべき項目

情報提供依頼書(RFI)に記載すべき項目は以下の通りです。

  • 依頼の趣旨・目的
  • 自社の基本情報や事業概要
  • 製品・サービスの概要情報
  • 求める機能要件や技術情報
  • 回答期限や提出方法

それぞれの項目について詳しく解説します。

 

■依頼の趣旨・目的

情報提供依頼書(RFI)に依頼の趣旨や目的を明確に記載することで、受け取る側であるベンダーやサプライヤーが自社のニーズや期待を正確に理解し、適切な情報を提供することができるわけです。

たとえば、新しい技術の導入を検討している場合、その技術の市場動向や競合製品の情報が必要だと記載します。また、プロジェクトの背景や今後の計画における情報提供依頼書の位置付けについても触れておくことで、受け取る回答の質が向上するでしょう。

さらに、求める情報の範囲や詳細度についても具体的に記載することで、ベンダーがどの程度の情報を提供すれば良いのかを理解しやすくなります。例えば、「製品の技術仕様だけでなく、実際の導入事例やサポート体制についても知りたい」といった具体的な要望を伝えることが大切です。

 

■自社の基本情報や事業概要

情報提供依頼書(RFI)に会社名や所在地、設立年、資本金、従業員数といった基本情報を記載することで、依頼先企業に対して自社の信頼性や規模感を伝えることができます。

また、自社の主要な製品やサービス、業界内でのポジション、過去の実績などを簡潔にまとめておくことで、依頼先企業は自社のビジネスモデルや市場における立ち位置を理解しやすくなり、適切な情報の提供が期待できるでしょう。さらに、企業理念やビジョンを記載することで、依頼先企業に自社の価値観や将来的な方向性を伝えることができます。

 

■製品・サービスの概要情報

製品やサービスの名称、カテゴリー、基本的な機能、特徴、競合製品との違いといった製品・サービスの概要情報を情報提供依頼書(RFI)に記載することで、依頼先企業は自社のニーズに合った製品やサービスを提供できるかどうかを判断することができます。

また、製品やサービスの提供形態がクラウドベースなのかオンプレミスなのか、サブスクリプション型なのかといった情報も含めるのも良いでしょう。

詳細すぎる情報はかえって混乱を招く可能性があるため、具体的かつ簡潔に記載することがポイントです。

 

■求める機能要件や技術情報

自社が求める機能要件や技術情報を情報提供依頼書(RFI)に記載することで、ベンダーは自社のニーズを正確に理解し、適切な提案を行うことができます。機能要件については、本当に必要なのかを社内の技術担当者と相談しながら、必要な項目を洗い出すことが大切です。

技術情報には、システムの互換性や拡張性、セキュリティ要件なども含めるとよいでしょう。将来的なシステムの成長や変化に対応できるかどうかを判断する材料になります。

 

■回答期限や提出方法

情報提供依頼書(RFI)に回答期限を設定することで、依頼先企業はどの程度の時間をかけて回答を準備できるかが明確になり、スケジュールを管理しやすくなります。

一般的には回答期限は2週間から1ヶ月程度が目安とされていますが、プロジェクトの規模や複雑さに応じて調整が必要です。

提出方法についてはメールやオンラインプラットフォームを利用することが一般的ですが、オンラインプラットフォームを利用することで情報の一元管理が可能になり、情報漏えいのリスクを軽減できます。

また、ExcelやWordのテンプレートを提供し、指定された形式での提出を求めることで、フォーマットが統一され、回答を比較しやすくなります。

 

 

3. 情報提供依頼書(RFI)を活用するメリット

情報提供依頼書(RFI)を活用するメリットは以下の3つです。

  • 最新の市場情報を効率的に収集できる
  • ベンダーを簡易的にスクリーニングできる
  • 公平・客観的な選定基準を作れる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

 

■最新の市場情報を効率的に収集できる

情報提供依頼書(RFI)を活用する1つ目のメリットは、最新の市場情報を効率的に収集できることです。

情報提供依頼書を通じて、現行の市場動向や技術革新についての情報を複数のベンダーから直接収集することができます。また、複数のベンダーからの情報を比較することで、自社に最も適した製品やサービスを選定することが可能です。

 

■ベンダーを簡易的にスクリーニングできる

情報提供依頼書(RFI)を活用する2つ目のメリットは、ベンダーを簡易的にスクリーニングできることです。

情報提供依頼書(RFI)を活用することで、各ベンダーの提供する製品やサービスの概要、技術的な能力、実績などを一度に把握することができ、比較検討のプロセスを効率化することができます。

また、情報提供依頼書を通じて得られる情報はベンダーの信頼性や市場での立ち位置を知る手がかりにもなり、初期段階での情報収集がスムーズに進み、時間とコストの削減にもつながります。

 

■公平・客観的な選定基準を作れる

情報提供依頼書(RFI)を活用する3つ目のメリットは、公平・客観的な選定基準を作れることです。

情報提供依頼書によって得られる情報は、ベンダーの技術力や業界での実績、提供されるサポート体制など多岐にわたります。異なるベンダーからの情報を同一の基準で評価できるため、各ベンダーの提供する製品やサービスの特徴を比較することが可能です。

また、情報提供依頼書はベンダーに対しても公平な競争の場を提供します。ベンダーは自社の強みをアピールする機会を得ると同時に、他社との比較を意識した提案を行うことができるため、企業とベンダー双方にとって有益な手法と言えるでしょう。

 

 

4. 情報提供依頼書(RFI)作成時に押さえておきたいポイント

情報提供依頼書(RFI)作成時のポイントは以下の4つです。

  • 依頼の目的をベンダーに明確に伝える
  • 相手が回答しやすい質問設計にする
  • 項目を細かくしすぎない
  • 比較しやすいフォーマットに統一する

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

 

■依頼の目的をベンダーに明確に伝える

情報提供依頼書(RFI)作成時の1つ目のポイントは、依頼の目的をベンダーに明確に伝えることです。

目的が曖昧なままではベンダー側も適切な情報を提供することが難しく、結果的に求めている情報を得られない可能性があります。何を知りたいのかを具体的に伝えることで、ベンダーはより的確な情報を提供できるわけです。

たとえば、新しいシステム導入を検討している場合、「現行システムの課題を解決できる新しい技術やサービスを探している」という具体的な目的を伝えると良いでしょう。ベンダーは、自社の製品やサービスがどのようにそのニーズに応えられるかを詳しく説明することが可能です。

 

■相手が回答しやすい質問設計にする

情報提供依頼書(RFI)作成時の2つ目のポイントは、相手が回答しやすい質問設計にすることです。

質問が曖昧であったり、専門的すぎたりすると、ベンダーはどう答えればいいのか悩むかもしれません。技術的な詳細を求める場合であれば、「具体的な技術仕様を教えてください」といった具体的な表現を使うと良いでしょう。

また、選択肢を設けることも効果的です。たとえば、「この機能はありますか?」という質問に「はい」「いいえ」の選択肢を提供することで、回答者が迅速に答えやすくなります。さらに、回答者が自社の情報を提供しやすくするために、必要な情報をあらかじめリスト化しておくのも効果的です。

 

■項目を細かくしすぎない

情報提供依頼書(RFI)作成時の3つ目のポイントは、項目を細かくしすぎないことです。

過度に詳細な項目を設定すると、回答者にとって負担が増え、回答が得られにくくなってしまうかもしれません。情報提供依頼書の目的は、広範な情報を効率的に収集することです。そのためには、重要な項目に絞り、回答者がスムーズに情報を提供できるようにする必要があります。

 

■比較しやすいフォーマットに統一する

情報提供依頼書(RFI)作成時の4つ目のポイントは、比較しやすいフォーマットに統一することです。

異なる形式で情報が提供されると、比較作業が煩雑になり、時間がかかります。比較しやすいフォーマットに統一することで、ベンダーからの回答を効率的に比較・分析することが可能です。

具体的には、表形式やチェックリスト形式を活用することで、各ベンダーからの情報を視覚的に整理できます。また、同じ項目に対する回答を横並びで比較できるようにすることで、異なるベンダーの強みや弱みを一目で把握することができるでしょう。

 

 

5. まとめ

今回は、情報提供依頼書(RFI)の概要やRFPとの違い、記載する項目、メリットについて解説しました。

情報提供依頼書は、企業が新たなプロジェクトや商品開発を行う際に、必要な情報を効率的に集めるための重要なツールです。本記事で解説した情報提供依頼書(RFI)に記載する項目や作成時のポイントを参考に、情報提供依頼書の作成に挑戦してみましょう。

 

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