【Hinemos】メンテナンス機能のご紹介
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■はじめに
こんにちは。
今回、この記事では、Hinemosの共通基本機能の一つであるメンテナンス機能について、簡単にご紹介させていただきます。
1.メンテナンス機能の概要
メンテナンス機能とは、Hinemosを運用していく上で必要となる、Hinemos自身の管理に利用する機能です。
Hinemosプロパティの変更や、内部データベースに蓄積する履歴情報の削除などができます。
メンテナンス機能の以下について、順に紹介していきます。
- 履歴削除
- メンテナンススクリプト
- Hinemosプロパティ設定
2.履歴削除
2.1.概要
まずは、履歴削除機能についてご紹介します。
履歴情報の削除機能は、HinemosのDBに蓄積された各種履歴情報を、定期的に削除する機能です。
履歴削除設定で削除できるものは以下となります。
- 監視(イベント)履歴
- 「確認済み」の監視(イベント)履歴
- ジョブ実行履歴の削除
- 実行状態が「終了」/「変更済み」のジョブ実行履歴
- 収集したローデータ
- 収集したサマリデータ
- 収集した文字列データ
- バイナリファイル監視で収集したバイナリデータ
- パケットキャプチャ監視で収集したバイナリデータ
- 収集したバイナリデータ
- 構成情報取得の履歴情報
- 受信したジョブ連携メッセージ
2.2.設定例
今回は、メンテナンス種別「監視(イベント)確認済み履歴削除」の設定例についてご紹介します。
「監視(イベント)確認済み履歴削除」では、名前の通り「確認済み」の監視(イベント)履歴の削除削除が行えます。
- Hinemos クライアント上で「メンテナンス」を開きます。
- メンテナンス[履歴情報削除]ビューの『作成』ボタンをクリックすることで、履歴削除[作成/変更]ダイアログが表示されます。
- 各項目を入力していきます。
今回はメンテナンス種別を「監視(イベント)確認済み履歴削除」、保存期間(日)を「0」、スケジュール(実行日時)を「04/25 10:10」、通知を「イベント通知」として登録しました。
履歴情報の削除が実行される際には、削除処理の実行日時を基準として、保存期間より古い履歴情報が削除されます。
上記設定の場合、「04/25 00:00」以前の「確認済み」のイベント履歴が削除されます。
今回は以下のように「2023/04/21 07:00 ~ 09:00」間のイベント通知を「確認済み」に変えて確認します。
- 指定した日時に履歴削除が行われます。
イベント履歴を確認してみると、「2023/04/21 07:00 ~ 09:00」間のイベント履歴が削除されていますね。
通知にイベント通知を設定していたので、イベント履歴から、削除処理が行われた旨の通知が届いていることが確認できました。
3.メンテナンススクリプト
3.1.概要
次に、メンテナンススクリプトについてご紹介します。
メンテナンススクリプトは、不要データの削除、データベースの再構成、バックアップ、リストア等、必要に応じてコンソールから実行するスクリプトです。
以下メンテナンススクリプトの一覧となります。
表 3.1 メンテナンススクリプト一覧
スクリプト名 | 処理概要 |
hinemos_delete.sh | データベース内から不要なデータ(監視ログ情報、ジョブ実行履歴など)を削除できます。 |
hinemos_cluster_db.sh | データベースを再構成して不要領域(使用されていない確保領域)をシステムが再利用できるよう開放します。 |
hinemos_backup.sh | データベース内のデータ(設定・ログ情報など)のバックアップを取得できます。 |
hinemos_restore.sh | データベースのバックアップ により取得したダンプファイルから、データベース内にデータ(設定・履歴情報など)をリストアできます。 |
hinemos_clear_tmp.sh | 一時キューに格納されている情報(テンポラリ情報)が消去できます。 |
hinemos_clear_notify.sh | 通知の抑制基準となる履歴情報を消去できます。 |
hinemos_manager_summary.sh | 環境サマリ情報を取得できます。 |
hinemos_reset_scheduler.sh | スケジューラのリセットができます。 |
hinemos_infra_file.sh | 環境構築機能のファイル入出力ができます。 |
hinemos_change_listen_address.sh | Hinemosマネージャの待ち受けアドレスを変更できます。 |
hinemos_change_listen_port_and_protocol.sh | Hinemosマネージャの待ち受けプロトコルおよびポート番号を変更できます。 |
hinemos_export.sh | Hinemosマネージャに保存されているデータ(ログ取集データ、イベント履歴、性能データ、ジョブ実行履歴など)のエクスポートができます。 |
3.2.実行例
今回は環境サマリ情報を取得してみます。
OSのコンソール上でメンテナンススクリプトを実行します。
”-vvv”オプションをつけることで詳細版の環境サマリ情報が取得できます。
1 |
# /opt/hinemos/sbin/mng/hinemos_manager_summary.sh -vvv |
パスワードを求められますので、例はデフォルトの”hinemos”を入力します。
出力が完了すると以下のような画面になります。
上記画面に環境サマリ情報ファイルの出力場所が記載されています。
1 2 |
### Hinemos Manager Summary ### /opt/hinemos/var/log/hinemos_manager_summary.yyyy-MM-dd_HH-mm-ss |
無事出力されていることを確認できました。
実行するスクリプトによって、手順が異なる点にご注意ください。
4.Hinemosプロパティ設定機能
4.1.概要
最後に、Hinemosプロパティ設定機能についてご説明します。
Hinemosプロパティ設定機能とは、Hinemosマネージャの動作に関する設定であるHinemosプロパティを登録、変更、削除する機能です。
HinemosプロパティとはHinemosの内部DBに定義されているHinemosマネージャの設定のことで、
以下のような、リポジトリ機能や通知機能、監視機能、ジョブ機能などに関する設定となります。
例:
○リポジトリ機能に関するHinemosプロパティ
- ノード情報の最大文字数
- 自動デバイスサーチの間隔
- etc…
○通知機能に関するHinemosプロパティ
- 通知に利用できる変数の日付書式
- 各監視の通知の監視詳細を削除するか/しないか
- etc…
○監視機能に関するHinemosプロパティ
- HTTPS接続でHTTP監視を行う際にサーバ証明書を利用するか/しないか
- システムログ監視の#[LOG_LINE]に埋め込む最大文字列長[文字数]
- etc…
■おわりに
この記事では、Hinemosの共通基本機能の一つであるメンテナンス機能についてご紹介しました。
少しでも参考になれば幸いです。